第18回:点と線で描く過去! 〜点過去と線過去の使い分け〜

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第18回:点と線で描く過去! 〜点過去と線過去の使い分け〜

¡Hemos llegado al clímax! (エモス ジェガード アル クリマックス! クライマックスに到達したぞ!)

今回は、スペイン語の過去表現の核心、「点過去と線過去の使い分け」に迫ります。これができれば、あなたのスペイン語は一気にネイティブレベルの表現力を持ち始めます。その前に、まずはたった3つしかない線過去の不規則動詞を片付けてしまいましょう!

線過去の不規則動詞(たったの3つ!)

点過去と違って、線過去の不規則動詞は以下の3つだけです。これは嬉しいニュースですね!

線過去の不規則動詞

動詞yoélnosotrosvosotrosellos
ser (〜だった) era eras era éramos erais eran
ir (行っていた) iba ibas iba íbamos ibais iban
ver (見ていた) veía veías veía veíamos veíais veían

Cuando era joven, iba a la playa cada verano. (若かったころ、私は毎年夏にビーチへ行っていたものだ。)

点過去 vs. 線過去:使い分けの極意

過去の物語を描く場面を想像してください。この2つの時制は、それぞれ役割分担をしています。

線過去 = 背景・状況・舞台設定 (〜していた)
物語の背景を描きます。「どんな天気で、登場人物は何をしていて、どんな気分だったか」など、進行中の状況を説明します。

点過去 = 出来事・アクション (〜した)
物語を前に進める、具体的な出来事を表します。「電話が鳴った」「彼が現れた」「ドアを開けた」など、完了したアクションです。

物語で見てみよう

Era una noche oscura y llovía. Yo leía un libro en mi cuarto. De repente, escuché un ruido extraño.

(暗い夜で、雨が降っていた。私は部屋で本を読んでいた。突然、奇妙な物音を聞いた。)

線過去: 暗い夜、雨、読書といった「状況・背景」
点過去: 物音が聞こえたという「出来事」

Mientras caminaba por la calle, me encontré con un viejo amigo.

(通りを歩いていたとき、旧友にばったり会った。)


今回のまとめ

点と線で過去を描く感覚、掴めてきましたか?

  1. 線過去の不規則動詞は`ser`, `ir`, `ver`の3つだけ!
  2. 線過去は過去の「状況・背景・習慣」を語る。
  3. 点過去は過去に起こった「出来事・アクション」を語る。

この使い分けは、スペイン語ネイティブでも説明が難しいと言われるほど奥が深いですが、基本のイメージは「背景の線」と「出来事の点」です。たくさんの文に触れて、少しずつ感覚を養っていきましょう!

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