補足編③:格変化のおさらい!〜前置詞と動詞の格支配〜
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ロシア語の旅の中で、私たちは6つの格変化を学びました。そして、「この前置詞の後ろは〜格」「この動詞は〜格を必要とする」といったルールに数多く出会ってきました。この補足編では、それらの知識を一度整理し、いつでも参照できる「格支配のまとめ」を作成します。文章を書いたり読んだりする際に、「この場合はどの格だっけ?」と迷ったときの、あなたのためのリファレンスページです。
前置詞と格の関係
どの前置詞がどの格と結びつくかは、基本的に覚える必要があります。ここでは主要なものをまとめます。
格と結びつく主な前置詞
格 | 主な前置詞 | 例文 |
---|---|---|
生格 | у, от, до, без, для | у дома (家のそばに), от Москвы (モスクワから), до вечера (夕方まで), без сахара (砂糖なしで), для тебя (君のために) |
与格 | к, по | к другу (友達のところへ), по улице (通りに沿って) |
対格 | в, на, через, про | в школу (学校へ), на почту (郵便局へ), через дорогу (道を横切って), про политику (政治について) |
造格 | с, над, под, за, между | с другом (友達と), над столом (机の上に), под столом (机の下に), за домом (家の後ろに), между нами (私たちの間に) |
前置格 | в, на, о | в Москве (モスクワで), на столе (机の上で), о России (ロシアについて) |
※ `в`と`на`は、方向を表すときは対格を、場所を表すときは前置格をとります。
特定の格を要求する動詞
動詞の中には、目的語として特定の格を必要とするものがあります。これも重要なルールです。
動詞の格支配の例
与格を要求する動詞
Я звоню (кому?) другу. (私は友達に電話する。)
Она помогает (кому?) маме. (彼女は母親を手伝う。)
(Кому?) Мне нравится музыка. (私は音楽が気に入っている。)
造格を要求する動詞
Он интересуется (чем?) историей. (彼は歴史に興味を持っている。)
Она стала (кем?) врачом. (彼女は医者になった。)
生格を要求する動詞
Я боюсь (кого?) собак. (私は犬が怖い。)
今回のまとめ
今回は、これまでの格変化の知識を、前置詞と動詞という観点から整理しました。このページは、今後ロシア語の文章に触れる上で、常にあなたの助けとなる文法リファレンスです。何度も見返して、格支配の感覚を身体に染み込ませていきましょう。