04-04: カラオケ採点の秘密~高得点のカギは何?~
カラオケの楽しみの一つといえば、やっぱり「採点機能」ですよね!歌い終わった後に表示される点数に一喜一憂したり、友達と点数を競い合ったり…。目標である100点満点が出たときの喜びは格別です。
でも、あの点数って、一体どのように付けられているのでしょうか?何が評価されていて、どうすれば高得点につながるのか?その「秘密」を知ることは、100点を目指す上でとても有利になります。採点機能はいわば「歌のゲーム」。ルール(評価基準)を知って、高得点という名のクリアを目指しましょう!
※カラオケの機種(主にDAMやJOYSOUND)や、その中の採点モード(精密採点、分析採点など)によって、評価基準の細かさや重視されるポイントは異なります。ここでは、多くの採点機能で共通して評価されることが多い項目を中心に解説します。
カラオケ採点は主にココを見ている!主要な評価項目
1. 音程 (Pitch Accuracy ピッチ・アキュラシー):メロディーと合ってるか?
これは、ほとんどの採点機能で最も重視される項目です。お手本となる曲のメロディーラインに対して、あなたの歌声の音の高さがどれだけ正確に合っているかを評価します。
- 画面に表示される音程バー(キラキラ光るバーなど)をなぞるように歌うのが基本中の基本。
- バーの高さが、その瞬間に歌うべき音の高さを示しています。
- 一瞬だけ音を外すよりも、全体的に微妙にズレている方が減点されやすい傾向があります。安定して音程を合わせ続けることが大切です。
- 第2章で練習した音感トレーニングや、第3章の発声練習がここで活きてきます!
2. リズム (Rhythm Accuracy リズム・アキュラシー / Timing):テンポに乗れてるか?
音程と並んで非常に重要な評価項目です。曲のテンポ(速さ)に合わせて、正しいタイミングで歌い出せているか、言葉を置いていけているかを評価します。
- メトロノームのように一定のテンポを刻む曲のリズムに、しっかり乗って歌うことが求められます。
- 歌い出しが早すぎたり(走り)、遅すぎたり(タメ)すると減点されやすいです。
- 画面に表示される歌詞が出るタイミングや、流れてくるバー表示なども参考に、ジャストのタイミングで歌うことを意識しましょう。
- 第2章で練習したリズムトレーニングの成果を発揮しましょう!
3. 安定性 (Stability スタビリティ / Consistency):声はふらついていないか?
声が不必要に震えたり、音程が不安定に揺れたりせず、まっすぐ安定した声を出せているかを評価します。
- 特に、長く伸ばす音(ロングトーン)でこの安定性がチェックされやすいです。
- 意図しない声の震えは減点対象になります。(意図的なビブラートは次の項目で評価されます)
- 第3章で学んだ腹式呼吸による息の支えが、声の安定性にとって非常に重要になります。
4. 表現力 (Expression エクスプレッション):歌に表情はあるか?
歌の表現力を評価する項目です。具体的には、抑揚(声の強弱)、しゃくり、こぶし、フォールといった歌唱テクニックが検出され、評価されます。
- 機種によっては、これらのテクニックが検出されると加点される仕組みになっています。
- ただし、ただ多用すれば良いというわけではありません。不自然な箇所で使ったり、過剰に使ったりすると、逆に減点されたり、評価されなかったりすることもあります。
- 曲の雰囲気に合わせて、効果的な場所で自然にテクニックを使うことが重要です。前のページで学んだことを思い出しましょう。
- 抑揚は、Aメロ・Bメロ・サビなどでの声量の変化が評価されることが多いです。
5. ビブラート (Vibrato ヴィブラート):声の揺れは綺麗か?
適切で安定したビブラートがかけられているかも、重要な評価ポイントです。
- 主にロングトーン(長く伸ばす音)の後半部分などで、ある程度の長さ(例:1秒以上)と安定性をもってビブラートをかけると評価されやすいです。
- 揺れのタイプ(波形が綺麗か、揺れの速さや幅が適切か)も評価対象となることがあります。
- 細かすぎる揺れ(ちりめんビブラート)や、不規則な揺れは評価されにくい、または減点されることもあります。第3章で練習したことを活かしましょう。
6. ロングトーン (Long Tone ロングトーン):音をしっかり伸ばせているか?
長く伸ばす音を、音程・声量ともに安定させたまま、最後までしっかり伸ばせているかを評価します。
- 途中で声が揺れたり、息が続かなくて尻すぼみになったりすると減点されやすいです。
- ここでも腹式呼吸による息の支えが重要になります。
- ロングトーンの最後に綺麗なビブラートをかけると、さらに評価が上がることがあります。
採点画面の見方(一般的なポイント)
歌い終わった後に表示される採点画面には、たくさんの情報が詰まっています。機種によって表示は異なりますが、一般的には以下のような要素が含まれています。
- 総合得点:あなたの歌の総合評価点。
- 評価項目別グラフ/点数:音程、リズム、安定性、表現力、ビブラートなどの各項目がどのくらいできていたかを、レーダーチャートや個別の点数などで示します。自分の得意・不得意が一目でわかります。
- 音程正確率/グラフ:お手本の音程バーに対して、自分の歌声の軌跡がどのように表示され、どれくらい合っていたかの詳細が表示されます。
- テクニック検出:しゃくり、こぶし、フォール、ビブラートなどが何回検出されたか、またその評価が表示されることがあります。
これらの情報をしっかり見ることで、自分の歌のどこが良くて、どこを改善すれば点数が上がるのか、具体的なヒントを得ることができます。
DAMとJOYSOUNDの採点の特徴(ざっくり比較)
日本で人気のカラオケ機種、DAMとJOYSOUNDでは、採点の傾向に少し違いがあると言われています。(※バージョンによって常に進化しています)
- DAM(精密採点シリーズなど):「音程」の正確さを特に重視する傾向が強いと言われています。画面に表示される「見えるガイドメロディー」と呼ばれる音程バーに、いかに正確に合わせられるかが高得点の大きなカギです。また、「表現力」として抑揚、しゃくり、こぶし、フォール、ビブラートの項目があり、それぞれ細かく評価されます。
- JOYSOUND(分析採点シリーズなど):音程やリズムももちろん重要ですが、DAMに比べると、ビブラートやしゃくりといった「テクニック」の加点が大きい傾向があるとも言われます。また、「なめらかさ」といった独自の評価基準がある場合もあります。全体的なバランスが重視されるイメージです。
どちらの機種で歌うにしても、基本となる「正確な音程」と「正確なリズム」が最も重要であることは間違いありません。
カラオケの採点は、あなたの歌を客観的に評価してくれる便利なツールです。今回学んだ評価のポイントを理解することで、ただやみくもに歌うのではなく、どこを意識して練習すれば良いのかが見えてくるはずです。次のページでは、この採点機能を実際にどのように練習に活かしていくかを見ていきましょう!