第17回:丁寧な依頼と"もしも"の話 〜条件法〜
Haluaisin kupin kahvia, kiitos. (ハルアイシン クピン カハヴィア, キートス。コーヒーを一杯いただきたいのですが、お願いします。)
今回は、今のフレーズで使ったように、表現をぐっと丁寧に、そして柔らかくするための「条件法(Konditionaali)」を学びます。スペイン語の条件法と同じように、「もし〜なら、…するのに」という仮定の話や、「〜していただけますか?」という丁寧な依頼に使う、とても便利な表現です。大人の会話には欠かせません!
条件法の作り方:`-isi-` の魔法
条件法の作り方は、動詞の語幹に魔法のパーツ -isi- を挟んで、人称語尾を付けるのが基本です。
動詞の語幹 (弱い形) + isi + 人称語尾 (`-n, -t, -V...`)
条件法の活用例 (`puhua` - 話す)
主語 | 活用形 |
---|---|
minä | puhuisin |
sinä | puhuisit |
hän | puhuisi |
me | puhuisimme |
te | puhuisitte |
he | puhuisivat |
条件法の主な使い方
① 丁寧な依頼・願望「〜したいのですが」「〜していただけますか?」
特に haluta (欲しい) や voida (できる) の条件法は、お店やレストランで頻繁に使われます。
Haluaisin varata pöydän kahdelle. (2名でテーブルを予約したいのですが。)
Voisitko auttaa minua? (私を手伝っていただけますか?)
② 仮定・"もしも"の話「もし〜なら、…するのに」
現実とは違う仮定の話をするときに使います。「もし(Jos)〜」という文とセットで使われることが多いです。
Jos minulla olisi enemmän aikaa, matkustaisin enemmän. (もし私にもっと時間があったら、もっと旅行するだろうに。)
Mitä sinä tekisit, jos voittaisit lotossa? (もし宝くじに当たったら、君は何をする?)
おまけ:受動態「〜される」
フィンランド語には「〜される」という受動態もありますが、特定の行為者がいない「無人称」のニュアンスで使われることが多いのが特徴です。
Täällä puhutaan suomea. (ここではフィンランド語が話されている。)
今回のまとめ
- 条件法は、動詞の語幹に`-isi-`を挟んで作る。
- `Haluaisin...`や`Voisitko...?`のように、丁寧な依頼や願望を表す。
- `Jos...`と共に、非現実の「もしも」の話をする時に使う。
これで、フィンランド語の主要な文法はほぼ一周しました。素晴らしい達成です!