第2章 第1節: 「たくさん」ある時はどうする? ~名詞と形容詞の複数形 (-j)~
一つ?それとも、いっぱい? ~複数形ってなんだろう~
みんな、お菓子を一つだけ持っているときと、袋いっぱいに持っているとき、気持ちが違うよね?言葉でも、物が「一つ(単数:たんすう)」なのか、「二つ以上(複数:ふくすう)」なのかを区別することは、とっても大切なんだ。
例えば、日本語だと「猫」は一匹でも「猫」、たくさんいても「猫たち」と言ったり、文脈で判断したりするよね。英語だと "cat" (一匹の猫) が "cats" (猫たち) になるみたいに、単語の形が変わることが多い。
エスペラント語にも、この「たくさんあるよ!」っていうのを表すための、とっても簡単なルールがあるんだ。それが今回のテーマ、「複数形」だよ!
エスペラントの複数形は、魔法の文字「-j」!
さあ、エスペラントで複数形を作る魔法の呪文を教えるよ!それはね…
複数形にしたいときは、
単語の最後に、ただ「-j」をつけるだけ!
そう、たったこれだけ!発音は、最後に「イ」の音を軽く添える感じだよ。例えば、「オイ」とか「アイ」みたいにね。
このルールも、例外は一切なし!エスペラントの優しさをまた一つ見つけちゃったね!
名詞の複数形: -o → -oj (オイ)
- 単数:libro (リーブロ) - 本
複数:libroj (リーブロイ) - 本たち - 単数:pomo (ポーモ) - リンゴ
複数:pomoj (ポーモイ) - リンゴたち - 単数:kato (カート) - 猫
複数:katoj (カートイ) - 猫たち
形容詞の複数形: -a → -aj (アイ)
形容詞が名詞を説明するとき、その名詞が複数形なら、形容詞も合わせて複数形になるんだ。これを「数の一致」って言うよ。お友達とおそろいの服を着るみたいだね!
- 単数:granda domo (グランダ ドーモ) - 大きい家
複数:grandaj domoj (グランダイ ドーモイ) - 大きい家々 - 単数:bela floro (ベーラ フローロ) - 美しい花
複数:belaj floroj (ベーライ フローロイ) - 美しい花々 - 単数:ruĝa pomo (ルージャ ポーモ) - 赤いリンゴ
複数:ruĝaj pomoj (ルージャイ ポーモイ) - 赤いリンゴたち
「私の~たち」~所有代名詞も複数形に!~
「私の本」は mia libro だったよね。じゃあ「私の本たち」はどうなるかな? そう、所有代名詞も形容詞の仲間だから、説明する名詞が複数なら、所有代名詞も -j をつけて複数形にするんだ!
所有代名詞の複数形:-a → -aj
- mia libro (私の本) → miaj libroj (私の本たち)
- via kato (あなたの猫) → viaj katoj (あなたの猫たち)
- lia amiko (彼の友達) → liaj amikoj (彼の友達たち)
複数形を使った例文を見てみよう!
動詞 estas と一緒に使うと、こんな文が作れるよ。
- La libroj estas interesaj. (ラ リーブロイ エスタス インテレサイ)
その本たちは面白いです。 (interesa - 面白い) - Miaj amikoj estas studentoj. (ミーアイ アミーコイ エスタス ストゥデントーイ)
私の友達たちは学生です。 - Tiuj pomoj estas ruĝaj. (ティーウイ ポーモイ エスタス ルージャイ)
あれらのリンゴは赤いです。 (Tiuj (ティーウイ) は「あれらの」という意味の言葉だよ。これもまた今度ね!) - Ĉu viaj infanoj estas feliĉaj? (チュ ヴィーアイ インファーノイ エスタス フェリーチャイ?)
あなたの子供たちは幸せですか? (infano - 子供)
複数形が分かると、もっと正確に伝えられる!
「友達が来たよ!」って言うとき、一人なのか、たくさん来たのかで、準備することが変わってくるかもしれないよね。複数形を正しく使えると、そんな誤解を防いで、もっと正確に情報を伝えられるようになるんだ。
エスペラントの複数形は、語尾に -j をつけるだけ、というとってもシンプルなルール。このルールのおかげで、新しい単語を覚えるときも、単数形さえ知っていれば複数形はすぐに作れちゃう!これは、たくさんの言葉を効率よく覚える上で、本当に大きな助けになるんだよ。