ウルトラ先生のエスペラント語教室

第1章 第13節: コラム:エスペラントって本当に簡単なの?~他の言葉と比べてみよう~

はじめに:言葉の「簡単さ」ってなんだろう?

みんな、エスペラント語の勉強、ここまでよく頑張ってきたね!アルファベットや挨拶、名詞や動詞の基本的なルールを学んできて、「あれ?なんだかエスペラント語って、思っていたより難しくないかも?」と感じ始めた人もいるんじゃないかな?

「エスペラント語は学びやすい国際語だよ」って最初に聞いたとき、「本当かなぁ?」って半信半疑だった人もいるかもしれない。このコラムでは、エスペラント語がどうして「学びやすい」と言われるのか、みんなが少し知っているかもしれない英語や、私たちの母語である日本語とちょっとだけ比べながら、その秘密を探ってみよう!

エスペラントの「ここがスゴイ!」ポイント

ポイント1:発音のルールが超シンプル!

エスペラント:「一つの文字には一つの音」が基本。ローマ字読みでだいたいOK!アクセントも「後ろから2番目の母音」と決まっているから、初めて見る単語でも読み方に迷うことがほとんどないんだ。(ここまで学んできた通りだね!)

英語と比べてみると…: 英語だと、"read" は「リード(読む)」とも「レッド(読んだ)」とも読めたり、"though" (~だけれど) と "through" (~を通って) と "tough" (タフな) では "gh" の発音が全然違ったり…。同じ綴りでも発音が違う、同じ発音でも綴りが違う、なんてことがたくさんあって、覚えるのが大変だよね。アクセントの位置も単語によってバラバラだ。

日本語と比べてみると…: 日本語の漢字は、一つの漢字に「音読み」と「訓読み」があったり、同じ「日」でも「にち」「ひ」「び」「か」と読み方がたくさんあったりするよね。ひらがな・カタカナは表音文字だけど、漢字の読みは複雑だ。

👉 エスペラントは、この「読む」ことについてのハードルがとっても低いんだ!

ポイント2:文法の例外が(ほぼ)ない!

エスペラント:名詞は必ず -o で終わり、形容詞は必ず -a で終わる。動詞の現在の形は主語が何であっても estashavas のように -as で終わる…。こんな風に、文法のルールがとっても規則的で、例外がほとんどないんだ。「えー、これは特別ルールなの!?」って頭を抱えることが少ないのは、嬉しいポイントだよね。

英語と比べてみると…: 動詞の不規則変化 (go-went-gone とか take-took-taken とか)、名詞の複数形 (child-children, mouse-mice とか)…英語には「例外」がいっぱい!一つ一つ覚えるしかないものが多いよね。

日本語と比べてみると…: 日本語の動詞の活用も、「五段活用」「上一段活用」「カ行変格活用」…と種類が多くて、グループ分けや活用の形を覚えるのが大変だよね。敬語のルールも複雑だ。

👉 エスペラントは、まるでキレイに整理整頓されたお部屋みたいに、文法のルールがスッキリしているんだ!

ポイント3:単語の組み立てがパズルみたいで楽しい!

エスペラント:基本的な単語(語根)に、決まった意味を持つ「接頭辞(言葉の頭につける飾り)」や「接尾辞(言葉のお尻につける飾り)」をくっつけることで、新しい単語をどんどん作れちゃうんだ。例えば、「大きい」は granda だったけど、反対の意味を作る mal- をつけると malgranda (小さい) になったよね。女性を表す -in- (例: patro 父 → patrino 母) もその一つ。これは、まるで言葉のレゴブロックみたいだね!

他の言葉と比べてみると…: もちろん他の言葉にも接頭辞や接尾辞はあるけど、エスペラントほど規則的で生産性が高いものは珍しいんだ。英語で「小さい」は "small"、「母」は "mother" と、全く違う単語を覚える必要があることが多いよね。

👉 エスペラントは、少ない部品からたくさんの言葉を生み出せる、創造的な言葉なんだ!

だから、エスペラントは「とっつきやすい」!

もちろん、どんな言葉を学ぶにも、時間と努力は必要だよ。エスペラント語だって、単語を覚えたり、文の作り方に慣れたりする練習は欠かせない。でも、ここまで見てきたように、エスペラント語には、他の多くの言葉と比べて、学習者がつまずきやすいポイントが少なくなるように、たくさんの「優しい工夫」がされているんだ。

この「学びやすさ」のおかげで、エスペラント語は「外国語学習の入門」として、とってもおすすめされているんだよ。エスペラント語で言葉の仕組みを理解すると、その後に英語や他の外国語を学ぶときにも、その知識が役立つと言われているんだ。まさに「一石二鳥」だね!

これからも、エスペラントの面白い特徴や、他の言葉とのつながりについて、時々コラムでお話ししていくね。言葉の世界は、知れば知るほど奥深くて面白いよ!