4-1: ネイティブ感覚をGET!時間の前置詞 Core Image 深掘り
第4章へようこそ!これまでの章で、時間の前置詞に関する多くのルールや使い方を学んできましたね。 この章では、単なるルールの暗記を超えて、ネイティブスピーカーがどのようにこれらの前置詞を感覚的に使い分けているのか、その「Core Image (コアイメージ)」をさらに深く探っていきます。
前置詞が持つ基本的なイメージを理解することで、新しい表現に出会ったときや、どちらを使うか迷ったときに、より柔軟に対応できるようになります。ルールだけでは説明しきれない「なぜ?」の部分に光を当てていきましょう!
のコアイメージ:時間上の「点」🎯
最もピンポイントな時間、瞬間、特定の時点を指し示す
「点」のイメージの広がり
- 時刻:at 7 AM, at noon, at midnight (時計の一点)
- 特定の瞬間:at that moment (その瞬間), at present (現在という時点)
- 一日の短い区切り:at night (夜というまとまりを一つの時点として), at dawn/dusk (夜明け/夕暮れという特定の時点)
- 期間の始点/終点:at the beginning of the month (月の初めという点), at the end of the year (年の終わりという点)
- 年齢:at the age of 20 (20歳という人生の一点)
The train arrived exactly at 3:00 PM.
電車は正確に午後3時に到着した。
I was very busy at that time.
私はその時とても忙しかった。
のコアイメージ:「特定の日」という面や線への「接触」🗓️
カレンダーのある特定の一日に「乗っている」、または時間軸上の特定の一日という「線」や「面」に触れている感覚
「接触・特定日」のイメージの広がり
- 曜日:on Sunday, on weekdays (特定の一日としての曜日)
- 日付:on May 1st, on the 10th (カレンダー上のある一日)
- 特定の記念日・行事の日:on my birthday, on Christmas Day (その「日」が特定されている)
- 特定の日+時間帯:on Monday morning (月曜日の朝という特定の日の中の時間帯)
We usually go to the park on Saturdays.
私たちはたいてい土曜日に公園へ行きます。
The concert is on the evening of July 4th.
コンサートは7月4日の夜です。
のコアイメージ:時間的な「範囲・空間・容器」の中 📦
ある程度の長さや広がりを持つ時間の「枠」や「範囲」の"中"にいる感覚
「範囲・容器」のイメージの広がり
- 午前・午後・夕方:in the morning, in the afternoon, in the evening (一日の特定の範囲)
- 月・季節・年・世紀:in April, in summer, in 2023, in the 21st century (より大きな時間の枠)
- 期間の長さ (未来):in 10 minutes (10分後という未来の時点までの範囲), in a few days (数日後という未来の時点までの範囲)
- 過去・未来 (漠然と):in the past (過去に), in the future (未来に)
I like to read books in the evening.
私は夕方(夜)に本を読むのが好きです。
The project will be completed in two weeks.
そのプロジェクトは2週間後に完了します。
その他の前置詞のコアイメージ(おさらい)
これまで学んだ他の前置詞も、核となるイメージで捉えると理解が深まります。
- for:時間の「長さ・継続」を示す矢印 ↔️
- during:特定の出来事・期間という「枠の中」 [ イベント ]
- since:過去の「起点」から現在まで続く矢印 ●→現在
- from:単純な「起点」を示すマーカー ●→ または区間 ●~●
- until/till:ある時点まで「継続する」矢印 →●
- by:期限という「デッドライン」を示す縦線 | (それまでに完了)
- within:期間という「枠の内側」 [ ✓ ]
- throughout:期間「全体を覆う」 █████
- around/about:特定の時間の「周辺」という曖昧な範囲 (●)
We waited for two hours. (2時間という長さ)
He worked throughout the summer. (夏の間ずっと)
コアイメージで考えるとスッキリする例
- なぜ at Christmas (クリスマス期間) なのに on Christmas Day (クリスマスの日) なのか?
Christmas は数日間にわたる「期間」ですが、それを一つの「行事の時点」として捉えれば at。一方、Christmas Day は「クリスマスの日」というカレンダー上の「特定の一日」なので on。 - なぜ at night なのに in the morning/afternoon/evening なのか?
伝統的な慣習もありますが、night は比較的境界が曖昧で活動が少なくなる「まとまった時間帯(点に近い感覚)」と捉えられ、morning/afternoon/evening はそれぞれある程度の活動が行われる「期間(範囲)」と捉えられることが多いです。
完璧に全ての用法がコアイメージだけで説明できるわけではありませんが、この感覚は非常に役立ちます!