speak — `talk`と同じく「話す」と訳されるこの動詞は、よりフォーマルで、一方通行のスピーチや言語能力を語る際に使われる、格調高い言葉です。`talk`, `say`, `tell`との使い分けをマスターすることは、TPOに合わせた自然な英語を話すための重要なステップです。
このページでは、speakのコアイメージを掴み、他の「話す」動詞との役割分担を明確にします。もちろん、全ての例文に冠詞ルールの詳しい解説付きです!
speak は、`break`などと同じタイプの不規則動詞です。過去形spoke、過去分詞形spokenの形をしっかり覚えましょう。
活用形 | 形 | 例文(クリックで発音) |
---|---|---|
原形 (Base Form) | speak | I need to speak with you. |
三単現形 (3rd Person Singular) | speaks | She speaks three languages. |
過去形 (Past) | spoke | He spoke at the conference. |
過去分詞形 (Past Participle) | spoken | English is spoken here. |
現在分詞形 (Present Participle) | speaking | Who is speaking? |
speak の鍵は、その「フォーマルさ」と「発話という行為」に焦点を当てる点です。
speak の本質は、声を発するという「発話行為」そのものや、大勢を前にした「演説」、言語を操る「能力」にあります。言葉のキャッチボールである`talk`とは違い、より一方通行的で改まったニュアンスを持ちます。
それぞれの動詞が持つ専門領域で覚えましょう。
The president will speak tonight.
We talked for hours.
She said, "Good morning."
He told me the secret.
speakが持つ3つの主要な使い方を、冠詞ルールと共に見ていきましょう。
特定の言語を操る能力を示す、最も基本的な使い方です。
例文:I can speak a little Japanese.
(私は少し日本語が話せます。)
a little Japanese
- `a little`で「少しの量」を表す定型句です。`Japanese`は言語名(固有名詞)なので、通常は冠詞を付けません。
例文:English is spoken all over the world.
(英語は世界中で話されています。)
English
- 言語名なので冠詞なし。the world
- 「世界」は一つしかない共通認識のものなので、常に`the`が付きます。
電話やビジネスの場面など、`talk`よりも少し改まった状況で「話す」場合に使われます。`with`は対等、`to`は一方的なニュアンスですが、多くの場合交換可能です。
例文:May I speak with Ms. Smith?
(スミスさんとお話しさせていただけますか?)
Ms. Smith
- 人名(固有名詞)なので冠詞は付きません。
例文:My boss spoke to me about the project.
(私の上司はそのプロジェクトについて私に話した。)
My boss
- 所有格で特定。the project
- 話題になっている特定のプロジェクトなので`the`が付きます。
特定のテーマについて、改まった形で話したり、演説したりする場合に使います。
例文:She will speak on the issue of climate change.
(彼女は気候変動問題について講演します。)
the issue of climate change
- `climate change`(気候変動)という大きなテーマの「その問題」と特定しているので`the`が付きます。
speakは会話や文章を格上げする、知的な表現でよく使われます。
例文:Generally speaking, the sooner, the better.
(一般的に言って、早ければ早いほど良いです。)
例文:Actions speak louder than words.
(行動は言葉よりも雄弁である。)
例文:Could you speak up a little? I can't hear you.
(もう少し大きな声で話していただけますか?聞こえません。)
お疲れ様でした!`speak`が持つ「フォーマル」で「一方通行」なニュアンスが、他の「話す」動詞との使い分けの鍵であることが、お分かりいただけたでしょうか。
これからは、何かを「話す」場面で、「これはカジュアルな会話?それとも改まった発言?」と考えてみてください。その意識が、あなたの英語をよりTPOに合わせた、洗練されたものへと進化させます!