ページ51 完了形と“すれ違いの記憶”

「伝えなかった」「気づかなかった」「間に合わなかった」…完了形は、すれ違っていた時間の重みを描くのに使える。

If Only We Had Talked

Naomi: I’ve been thinking about that night.

Ken: Me too. I’ve regretted how it ended ever since.

Naomi: I hadn’t realized you were hurting too.

Ken: And I had no idea you felt so alone.

Naomi: We’ve both been carrying this for too long.

ストーリー和訳

ナオミ: あの夜のこと、ずっと考えてた。
ケン: 僕もだよ。あの終わり方、ずっと後悔してる。
ナオミ: 君も傷ついてたなんて、気づいてなかった。
ケン: 君があんなに孤独だったなんて、僕は全然知らなかった。
ナオミ: 私たち、こんな想いをずっと抱えてたんだね。

I’ve regretted how it ended ever since.
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「ずっと後悔してきた」感情の継続
完了形は「終わってからずっと悔やんできた」という心の持続を描写するのに最適。`ever since` は完了形との相性が抜群。

I hadn’t realized you were hurting too.
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「そのとき気づいてなかった」過去完了の使い方
`hadn't realized` は“あの瞬間まで知らなかった”ことを指し、その後の気づきと対比される。共感の遅れが切なさを生む。

We’ve both been carrying this for too long.
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「ずっと抱え続けてきた」感情の重み
完了進行形で「長期間ずっと心にあったもの」を描く構文。`carry` という動詞が、感情の“荷物感”を象徴する。