ページ39 比較級の慣用句

`sooner or later`, `more or less`, etc.

Giving Advice (アドバイスをする)

An old man was talking to his grandson. "You must learn to take responsibility for your actions, sooner or later. I know it seems difficult now, but starting a new habit is often easier said than done. I've more or less learned this lesson through my long life. I tried to warn your father about his business partner, but he didn't listen. When the company failed, he was none the wiser about why it happened."

本文の和訳

一人の老人が孫に話しかけていました。「お前も遅かれ早かれ、自分の行動に責任を持つことを学ばなければならない。今は難しく思えるだろうが、新しい習慣を始めるというのは、言うは易く行うは難し、なことが多い。わしは長い人生を通して、この教訓を多かれ少なかれ学んできた。お前の父には、彼のビジネスパートナーについて警告しようとしたのだが、聞く耳を持たなかった。会社が失敗したとき、彼はなぜそれが起こったのか、相変わらず分かっていなかった。」

You must learn to take responsibility, sooner or later.
この文の感覚を掴む

前からチャンク理解

"You must learn to take responsibility," (君は責任を取ることを学ばねばならない、)
→ "sooner or later." (遅かれ早かれ)

ネイティブの感覚

`sooner or later` は「遅かれ早かれ、いつかは」という意味の非常に一般的なイディオムです。「早いか遅いかは分からないが、将来的には必ず」という、避けられない出来事について語る際に使われます。`sooner rather than later` (できれば早いうちに) という言い方もよくされます。

I've more or less learned this lesson.
この文の感覚を掴む

前からチャンク理解

"I've more or less..." (私は多かれ少なかれ…)
→ "...learned this lesson." (この教訓を学んだ)

ネイティブの感覚

`more or less` は「多かれ少なかれ、だいたい、おおよそ」という意味の便利な副詞句です。`approximately` や `almost` に近い意味で使われます。100%完全ではないが、要点や大部分は押さえている、という少し曖昧さを含んだニュアンスを表現します。

Starting a new habit is easier said than done.
この文の感覚を掴む

前からチャンク理解

"Starting a new habit is easier said..." (新しい習慣を始めることは、言う方が簡単だ…)
→ "...than done." (行われるよりも)

ネイティブの感覚

「言うは易く行うは難し」という意味のことわざ(格言)です。「言う(said)」ことと「行う(done)」ことを比較し、「言う」方が「簡単だ」と述べています。口で計画を言うのは簡単だが、それを実行に移すのは非常に困難だ、という現実の厳しさを指摘する際に使われます。

He was none the wiser about why it happened.
この文の感覚を掴む

前からチャンク理解

"He was none the wiser..." (彼は少しも賢くならなかった…)
→ "...about why it happened." (それがなぜ起きたかについて)

ネイティブの感覚

`none the` + 比較級は、「(何かがあったにもかかわらず)少しも〜ない」という、期待された変化が全くなかったことを示す表現です。`none the wiser` は「(説明などを聞いた後でも)相変わらず分かっていない」という意味の決まり文句です。`The medicine did not make him none the better.`(その薬を飲んでも、彼は少しも良くならなかった)のように使われます。