数えられる名詞と数えられない名詞
数えられる名詞と数えられない名詞の定義
- 数えられる名詞(Countable Nouns): 個別に数えられる具体的なもの。単数・複数形があり、a/anや数詞(one, twoなど)と使う。例: apple(リンゴ)、book(本)。
- 数えられない名詞(Uncountable Nouns): 数えられない抽象的なものや物質。単数形のみで、a/anや複数形(-s)は不可。例: water(水)、information(情報)。
- 両方の用法を持つ名詞: 文脈や意味により、数えられる・数えられないの両方で使われる名詞が存在。意味が変化する場合が多い。
数えられる・数えられない両方の用法を持つ名詞
1. 物質・抽象概念が具体的な単位になる場合
- 定義: 通常は数えられない物質や概念が、特定の「単位」や「種類」として数えられる場合。
- 例:
- Coffee:
- 数えられない: I drink coffee every day.(毎日コーヒーを飲む=物質)
- 数えられる: Two coffees, please.(コーヒー2杯お願い=1杯の単位)
- Water:
- 数えられない: Water is essential for life.(水は生命に不可欠=物質)
- 数えられる: I bought three waters.(水のボトル3本買った=ボトルの単位)
- Paper:
- 数えられない: We need more paper for the printer.(プリンター用の紙が必要=物質)
- 数えられる: She wrote two papers for the conference.(会議で2つの論文を書いた=作品)
- Glass:
- 数えられない: The window is made of glass.(窓はガラス製=物質)
- 数えられる: I ordered two glasses of juice.(ジュース2杯注文した=容器)
- Ice:
- 数えられない: The road is covered with ice.(道は氷で覆われている=物質)
- 数えられる: Can I have two ices?(アイス2つください=アイスクリームの単位)
2. 抽象概念が具体的な事例や種類になる場合
- 定義: 抽象的な概念が具体的な出来事、種類、作品として数えられる場合。
- 例:
- Time:
- 数えられない: I don’t have much time.(時間がない=抽象的概念)
- 数えられる: I tried three times.(3回試した=回数)
- Work:
- 数えられない: I love my work.(仕事が好き=抽象的概念)
- 数えられる: She created two works of art.(2つの芸術作品を作った=具体的な作品)
- Experience:
- 数えられない: She has a lot of experience.(経験が豊富=抽象的概念)
- 数えられる: I had two bad experiences.(2つの悪い経験をした=具体的な出来事)
- Noise:
- 数えられない: The noise was loud.(騒音がうるさい=抽象的概念)
- 数えられる: I heard strange noises.(奇妙な音を聞いた=具体的な音)
- Light:
- 数えられない: The room is full of light.(部屋は光で満ちている=抽象的概念)
- 数えられる: Two lights are on.(2つの電灯がついている=具体的な光源)
3. 特定の文脈での意味変化
- 定義: 文脈により、数えられる・数えられないの意味が異なる場合。特定の表現や慣用句で変化。
- 例:
- Hair:
- 数えられない: She has long hair.(彼女は長い髪=全体の髪)
- 数えられる: I found two hairs in my soup.(スープに2本の髪の毛を見つけた=個別の毛)
- Chicken:
- 数えられない: I ate chicken for dinner.(夕食に鶏肉を食べた=肉)
- 数えられる: They have three chickens.(3羽のニワトリを飼っている=動物)
- Room:
- 数えられない: There’s no room in the car.(車にスペースがない=空間)
- 数えられる: The house has five rooms.(家に5つの部屋がある=部屋数)
- Business:
- 数えられない: Business is good this year.(今年、商売は好調=抽象的概念)
- 数えられる: He owns two businesses.(彼は2つの会社を所有=具体的な企業)
- Fruit:
- 数えられない: I eat fruit every day.(毎日、果物を食べる=総称)
- 数えられる: I bought three fruits.(3つの果物を買った=個別の果実)
例文とドリル
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誤用しやすいポイント
- 数えられない名詞にa/anや複数形を使わない: 「I need a paper」は誤り(物質)。正: 「I need paper」または「a piece of paper」。
- 文脈で意味を判断: 「I drank coffee」は物質、「I drank a coffee」は1杯。「I have experience」は抽象、「I had an experience」は出来事。
- 量を表す表現に注意: 数えられない名詞は「much」「little」で(much water)、数えられる名詞は「many」「few」で(many cups)。
- 慣用表現をチェック: 「two coffees」は可だが、「two milks」は不自然(代わりに「two bottles of milk」)。