動詞の活用

スペイン語学習の大きなテーマ、「動詞の活用」。これは、「誰が」その動作をするのかを示すための「動詞の変身ルール」です。
このページでは、活用の基本である「3つの動詞グループ」と、暗記の負担を劇的に軽くする「3つのコツ」を解説します。

ステップ1:全ての動詞の出発点「3つのグループ」

スペイン語の動詞は、その「原形(辞書に載っている形)」の語尾によって、必ず以下の3つのグループ(家族)のどれかに所属します。これが、動詞活用のすべての土台となります。

-ar 動詞

例:hablar, estudiar, cantar

-er 動詞

例:comer, beber, aprender

-ir 動詞

例:vivir, escribir, abrir

ステップ2:暗記が楽になる3つの裏技

6つの活用形は、それぞれがバラバラに動いているわけではありません。そこには、ある種の連動性があります。この法則を知るだけで、覚える量は半分以下になります。

裏技①:`tú`の活用から`s`を取ると`él`の活用になる!

`tú`の活用さえ覚えれば、`él`, `ella`, `usted`の活用は自動的に導き出せます。

hablashabla
comescome
vivesvive

ポイント:この法則は、一部の例外を除き、ほとんどの不規則動詞にも当てはまります! (例: `tienes` → `tiene`)

裏技②:`él`の活用に`n`を足すと`ellos`の活用になる!

3人称単数がわかれば、複数形は`n`を付けるだけで完成します。

hablahablan
comecomen
viveviven

ポイント:これも`ser` (es → son) のような例外はありますが、多くの動詞で使える非常に便利な法則です。

裏技③:`nosotros`の活用は、いつも原形と似ている!

`nosotros` (私たち) の活用は、不規則動詞であっても、ほとんどの場合で変化がありません。語尾に注目するだけで、とても簡単に覚えられます。

-ar動詞 → hablamos (-amos)
-er動詞 → comemos (-emos)
-ir動詞 → vivimos (-imos)

ステップ3:活用の全体像を確認する

これらの法則を踏まえて、-ar動詞 hablar (話す) の活用表を見てみましょう。法則が当てはまっているのがよく分かりますね。

主語hablarの現在形メモ
yohablo
hablas
élhabla← `hablas` から `s` を取った形
nosotroshablamos← `hablar` と似ている
vosotroshabláis
elloshablan← `habla` に `n` を付けた形