文字を組み立てて「音のブロック」を作ろう!
みなさん、こんにちは!ハングルの母音と子音、だいぶ慣れてきましたか?
この章では、覚えた子音と母音を組み合わせて、どうやって一つの「文字(音のブロック=音節)」を作るのか、その仕組みを詳しく見ていきます。そして、日本語にはない面白い特徴である「パッチム(받침)」という、音節の最後につく子音についても学びます。これが分かると、韓国語の読みがぐっと深まりますよ!
音節の組み立て方をおさらい
ハングルの一つの文字(音節)は、基本的に「初声(しょせい・最初の子音)」+「中声(ちゅうせい・母音)」、または「初声+中声+終声(しゅうせい・最後の子音=パッチム)」というパーツでできています。
これらのパーツが、決まった位置にブロックのように配置されます。いくつかパターンを見てみましょう。
タイプ1:子音 + 母音(母音が縦長タイプ)
(子音)
(母音)
例:ㄱ + ㅏ → 가 (カ)
タイプ2:子音 + 母音(母音が横長タイプ)
(子音)
(母音)
例:ㅁ + ㅗ → 모 (モ)
タイプ3:子音 + 母音(母音が複合タイプ)
(子音)
(母音)
例:ㅇ + ㅘ → 와 (ワ)
※初声の「ㅇ」は、母音だけの音を表すときに使う「音がない」子音でしたね。
タイプ4:子音 + 母音 + パッチム(母音が縦長タイプ)
(子音)
(母音)
(パッチム)
例:ㅂ + ㅏ + ㅂ → 밥 (パプ) - ご飯
タイプ5:子音 + 母音 + パッチム(母音が横長タイプ)
(子音)
(母音)
(パッチム)
例:ㄱ + ㅜ + ㄱ → 국 (クク) - スープ
(将来的には、これらのブロックをドラッグ&ドロップで組み立てるインタラクティブな練習も入れたいですね!)
パッチムって何? 基本の発音ルール
「パッチム(받침)」とは、音節の最後に来る子音のことで、「下敷き」や「支えるもの」という意味があります。文字通り、母音の下や横下にくっついて音を支えるイメージです。
パッチムにはたくさんの種類の子音字が使われますが、実際に発音される音(代表音)は、以下の7種類に集約されることが多いです。これを覚えるのが最初の大きなポイントです!
パッチムに使われる字 | 代表的な発音 | 例 (ハングル) | 読み方 (発音) | 意味 |
---|---|---|---|---|
ㄱ, ㅋ, ㄲ | ック | 학교, 부엌 | ハッキョ, プオック | 学校, 台所 |
ㄴ | ン | 안녕 | アンニョン | 安寧 (こんにちは) |
ㄷ, ㅅ, ㅆ, ㅈ, ㅊ, ㅌ, (ㅎ) | ットゥ | 곧, 옷, 있다, 낮 | コッ, オッ, イッタ, ナッ | すぐに, 服, ある/いる, 昼 |
ㄹ | ル (舌を上の歯茎につける) | 물 | ムル | 水 |
ㅁ | ム (唇を閉じる) | 밤 | パム | 夜 / 栗 |
ㅂ, ㅍ | ップ (唇を閉じる) | 밥, 앞 | パプ, アプ | ご飯, 前 |
ㅇ | ン (鼻に抜ける「ング」の「グ」なし) | 강, 공부 | カン, コンブ | 川, 勉強 |
※ パッチムの発音は、息を外に出さずに、その音の構えで止めるような感じです(内破音と言います)。例えば「악」は「アッ(ク)」と(ク)の音を飲み込むように発音します。
パッチムの音が変わる?「連音化(れんおんか)」の初歩
パッチムの後ろに母音で始まる音節が続くと、パッチムの音が次の母音の初声(最初の子音)になって発音されることがあります。これを「連音化(リエゾン)」と言います。これは韓国語を滑らかに発音するための大切なルールです。
例1:꽃이 (花が)
꽃 (コッ[t̚]) + 이 (イ) → 発音は「꼬치 (コチ)」
「꽃」のパッチム「ㅊ」の代表音は[t̚]ですが、後ろに母音「이」が来ると、「ㅊ」の音がそのまま次の「이」にくっついて「치」の音になります。
例2:한국어 (韓国語)
한 (ハン[n]) + 국 (クク[k̚]) + 어 (オ) → 発音は「한구거 (ハングゴ)」
「국」のパッチム「ㄱ」の音が、後ろの母音「어」にくっついて「거」の音になります。
連音化にはもっと色々なルールがありますが、まずは「パッチムの音が後ろの母音に移動することがあるんだな」ということを知っておきましょう!
パッチムの単語を読んでみよう!
今日習ったパッチムのルールを意識して、単語を読んでみましょう!
- 눈 (ヌン) - 目 / 雪
- 산 (サン) - 山
- 밖 (パック) - 外
- 밑 (ミットゥ) - 下
- 돈 (トン) - お金
- 달 (タル) - 月
- 음악 (ウマク) - 音楽 (連音化して [으막/eu-mak])
- 할아버지 (ハラボジ) - おじいさん (連音化: 할아버지)