Lesson 53: まるで~のように - まるで私がそれを取るかのように (as if...)
Lesson 53 です!「I wish...」で願望を表現する方法、バッチリですか? 今回は、仮定法を使ったもう一つの大切な表現、「as if ...」または「as though ...」です。「まるで~であるかのように」と、事実に反する比喩や様子を表すときに使います。
「as if / as though ...」の基本的な使い方
「as if」や「as though」(意味はほぼ同じです)の後ろに続く節の動詞も、仮定法過去や仮定法過去完了のルールに従います。
- 現在の事実に反する様子(まるで今~であるかのように): as if / as though + 主語 + 動詞の過去形 ...
- 過去の事実に反する様子(まるで過去に~であったかのように): as if / as though + 主語 + had + 過去分詞 ...
ここでは新しい動詞「act (振る舞う)」を主節の動詞として使ってみましょう。
現在の事実に反する様子: I act as if I took it.
「私は、まるでそれを(今)取るかのように振る舞う。」(実際は取っていないのに)
- 主節「I act」 (私は振る舞う)
- 様態を表す節(仮定法過去)「as if I took it」
- 接続詞「as if」 (まるで~のように)
- 主語「I」、動詞の過去形「took」、目的語「it」
I act as if I took it.
「took」と過去形ですが、話しているのは「現在の」様子です。「取る」という行為が現在の事実ではないことを示しています。
過去の事実に反する様子: I acted as if I had taken it.
「私は、まるでそれを(その時)取ったかのように振る舞った。」(実際は取っていなかったのに) 主節の動詞も過去形「acted」にしてみましょう。
- 主節「I acted」 (私は振る舞った)
- 様態を表す節(仮定法過去完了)「as if I had taken it」
- 接続詞「as if」 (まるで~のように)
- 主語「I」、過去完了形「had taken」、目的語「it」
I acted as if I had taken it.
「had taken」という過去完了の形が、「振る舞った」時点よりも前に「取った」という行為が(実際には)なかったことを示しています。
✨ ミラクル先生のちょっと一言:「as if」節の中の時制、もう一つの可能性 ✨
「as if / as though」の後ろの節が、必ずしも事実に反する仮定ばかりを表すわけではありません。話し手が「実際にそうかもしれない」と思っている場合は、仮定法ではなく、直接法(普通の時制)を使うこともあります。
例:
- It looks as if it is going to rain. (まるで雨が降りそうだ。→本当にそう思っている可能性が高い)
- He talks as if he knows everything. (彼はまるで何でも知っているかのように話す。→本当に知っているかもしれないし、そうでないかもしれないが、話し手は仮定と断定していない)
一方、仮定法を使うと、「実際は違うんだけどね」というニュアンスが強くなります。
- He talks as if he knew everything. (彼はまるで何でも知っているかのように話す。→実際は知らないくせに、という含み)
この使い分けは少し高度ですが、知っておくと表現のニュアンスをより正確に読み取ったり、伝えたりするのに役立ちます。「as if」の後の動詞の形に注目してみてくださいね!
また、仮定法過去のbe動詞は、ここでも「were」が基本です。例: I act as if I were it. (私はまるでそれであるかのように振る舞う。)
「as if / as though ...」を使って、まるで映画の登場人物のように、色々な様子を表現できるようになりましたね!