第72課:~と,~について(共同・比較・方向などの介詞2)

介詞マスターへの道!もっと便利な仲間たち

前回は、場所や時間、動作の対象を表す基本的な介詞(前置詞)を勉強したね! 今日は、さらに中国語の表現を豊かにしてくれる、とっても重要な介詞の仲間たちを紹介するよ。 「誰々と一緒に」とか、「~より」「~について」「~に向かって」みたいに、もっと複雑な関係を表す言葉たちだ。 これらを使いこなせれば、君の中国語はもっと自然で、もっと詳しく、もっと生き生きとしてくるはず!

1. 共同・比較の対象を表す介詞

① 跟 (gēn / ゲン) / 和 (hé / フゥォ) - ~と(一緒に)、~と(同じ)

「跟」と「和」は、名詞や代名詞の前に置かれて、「~と一緒に」という共同の動作を表したり、「~と(同じだ)」という比較の基準を示したりするよ。意味はほとんど同じだけど、「和」は名詞と名詞を並列する「と」の意味でもよく使われるね。

(Wǒ gēn tā yìqǐ qù gōngyuán.)

私は彼と一緒に公園へ行きます。

(Zhè běn shū hé nà běn shū yíyàng.)

この本とあの本は同じです。

② 比 (bǐ / ビー) - ~より(比較)

これは第24課と第60課で詳しくやった比較の「比」だね!「A 比 B + 形容詞」の形で使うんだった。

(Tā bǐ wǒ gāo.)

彼は私より背が高いです。

2. 受け身・処置を表す介詞(復習)

これらの介詞も、文型を作る上でとっても重要だったね!

3. 方向・対象を表す介詞

① 向 (xiàng / シィァン) - ~に向かって(方向・対象)

動作が向けられる方向や対象を示すよ。

(Tā xiàng wǒ zǒu lái.)

彼は私の方へ歩いて来ました。

(Wǒmen yīnggāi xiàng tā xuéxí.)

私たちは彼に学ぶべきです。(彼を対象として学ぶ)

② 往 (wǎng / ワン) - ~へ、~に向かって(方向)

動作の向かう具体的な方向を示すよ。「向」と似ているけど、「往」の方がより純粋な「方向」を表すことが多いんだ。

(Qǐng wǎng qián zǒu.)

どうぞ前へお進みください。

③ 朝 (cháo / チャオ) - ~に向かって(顔や体の向き、方向)

顔や体の正面が向いている方向を示すときに使うことが多いよ。

(Tā cháo wǒ xiào le xiào.)

彼は私に向かってにっこり笑いました。

4. 関連・範囲を表す介詞

关于 (guānyú / グァンユー) - ~について、~に関して

話題や関連する事柄を導入するときに使うよ。文頭や主語の後に置かれることが多い。

(Guānyú zhège wèntí, wǒmen míngtiān zài tǎolùn ba.)

この問題については、私たちは明日また討論しましょう。

💡 英語と比べてみよう! (Prepositions of Accompaniment, Comparison, Direction, Topic)

今日習った中国語の介詞も、英語の前置詞と比べてみると、共通点や面白い違いが見えてくるよ!

  • 跟 (gēn) / 和 (hé) ⇔ "with" (共同), "and" (並列)
    例:「我他一起去。」(私彼と一緒に行く。) ⇔ "I go with him."
    「这本书那本书一样。」(この本あの本は同じ。) ⇔ "This book is the same as that book." (「~と」の意味で使われる)
  • 比 (bǐ) ⇔ "than" (比較)
    例:「他我高。」(彼は私より高い。) ⇔ "He is taller than me."
  • 被 (bèi) ⇔ "by" (受動態の動作主) (ただしニュアンスは違う)
    例:「杯子小猫打破了。」(コップが猫割られた。) ⇔ "The cup was broken by the cat."
  • 把 (bǎ) ⇔ 英語に直接対応する前置詞はないけど、目的語を動詞の前に出すことで、その目的語への処置を強調する働き。
  • 向 (xiàng) / 往 (wǎng) / 朝 (cháo) ⇔ "to", "towards", "facing" (方向)
    例:「他我走来。」(彼は私の方へ歩いて来た。) ⇔ "He walked towards me."
    「请前走。」(前お進みください。) ⇔ "Please go forward."
  • 关于 (guānyú) ⇔ "about", "regarding", "concerning" (関連)
    例:「关于这个问题」(この問題について) ⇔ "About this problem..."

英語の前置詞は名詞の「前」に「置く」言葉だけど、中国語の介詞も同じように名詞の前に置かれて「介詞句」を作るね。そして、その介詞句が動詞を修飾する場合、やっぱり動詞の前に来ることが多いんだ。 特に「把」や「被」のように、文全体の構造を大きく変える働きを持つ介詞は、中国語の大きな特徴の一つだよ!

介詞の仲間たち、たくさん出てきたね! これで、誰と、何と比べて、どっちの方向へ、何について話すのか、もっともっと詳しく、そして正確に伝えられるようになったはず!
介詞は、文と文、言葉と言葉の「つなぎ役」として、とっても大事な働きをするから、例文をたくさん読んで、使い方に慣れていこうね。
次回は、これまでに習った介詞も使いながら、友達同士で手紙のやり取りをする「長文読解」に挑戦するよ! どんなお話かな? お楽しみに!