第40課:どのくらい違う?(程度補語のキホン)

「どのくらい」を具体的に!程度補語って?

みんな、様態補語で動作の「様子」を詳しく言えるようになったね! 今日は、補語の仲間の中でも、特に形容詞や動詞が示す性質や状態、または動作の差などが「どのくらいの程度なのか」を具体的に数量や言葉で補足説明する「程度補語(ていどほご)」を勉強するよ!

「様態補語」と「程度補語」は、どちらも「得 (de)」を使ったりして形が似ていることもあって、区別が難しいこともあるんだけど、程度補語は特に「差」や「レベル」を客観的に示すニュアンスが強いんだ。 例えば、「彼より3センチ背が高い」とか、「昨日よりずっと良くなった」みたいにね!

1. 形容詞の程度補語:「形容詞 + 程度補語 (数量/言葉など)」

形容詞の後ろに、その程度を具体的に示す言葉(数量や「多了」「一点儿」など)を置いて、程度補語として使うよ。 比較の文(「比」の文など)の結果として現れることが多い形だね。

主語 + 形容詞 + 程度補語

(Tā bǐ wǒ gāo sān gōngfēn.)

彼は私より3センチ背が高いです。

(Jīntiān bǐ zuótiān nuǎnhuo yìdiǎnr.)

今日は昨日より少し暖かいです。

形容詞の後に「了」や「多了」「得多」などがつく形も、広い意味では程度補語の一種と考えられるよ。

(Hǎo duō le!)

ずっと良くなりました!/だいぶマシです!

2. 動詞の程度補語:「早/晚/多/少 + 動詞 + (了) + 数量」

動詞の動作が、基準と比べて「早く/遅く」行われたか、または「多く/少なく」行われたか、その差の程度を数量で示す場合にも程度補語が使われるよ。 この場合、「早 (zǎo - 早く)」「晚 (wǎn - 遅く)」「多 (duō - 多く)」「少 (shǎo - 少なく)」といった言葉を動詞の前に置き、動詞の後ろに差を示す数量(時量や動量)を置くんだ。

主語 + 早/晚/多/少 + 動詞 (+ ) + 数量 (時量/動量など)

(Wǒ zǎo lái le shí fēnzhōng.)

私は10分早く来ました。

(Tā duō chī le yí ge jiǎozi.)

彼は餃子を一つ多く食べました。

(Nǐ shǎo shuō le yí jù huà.)

あなたは一言少なく言いました。(一言言い足りなかった)

3. 様態補語との違いは?

「程度補語」と、前回習った「様態補語」(動詞 + 得 + 様子)は、どちらも動作や状態の「どのくらい」を表すことがあるので、区別が難しい時があるんだ。

ただ、言葉の分類はいつもハッキリ分けられるわけじゃなくて、境界が曖昧なこともあるんだ。 大切なのは、それぞれの補語がどんな情報を伝えようとしているのか、そのニュアンスを感じ取ることだよ!

💡 英語と比べてみよう! (Complements of Degree vs. Adverbs)

中国語の程度補語が表す「どのくらい~か」という具体的な差やレベルは、英語では形容詞や副詞を修飾する様々な言葉やフレーズで表現されるね。

  • 「他比我三公分。(Tā bǐ wǒ gāo sān gōngfēn.)」 (彼は私より3センチ背が高い)
    ⇔ "He is three centimeters taller than me." (比較級 + 具体的な差)
  • 多了!(Hǎo duō le!)」 (ずっと良くなった!)
    ⇔ "Much better!" / "A lot better!" (比較級を強める副詞)
  • 「我十分钟。(Wǒ zǎo lái le shí fēnzhōng.)」 (私は10分早く来た)
    ⇔ "I came ten minutes earlier." (副詞 + 具体的な時間)
  • 「他一个饺子。(Tā duō chī le yí ge jiǎozi.)」 (彼は餃子を一つ多く食べた)
    ⇔ "He ate one more dumpling." (数量 + more)

英語では、比較の形や副詞、数量を表す言葉を組み合わせて程度や差を示すけど、中国語では、これらの「差」や「程度」を表す言葉が、補語として動詞や形容詞の後ろに置かれることが多いのが特徴だね(「早/晚/多/少 + V」の形は例外的に動詞の前だけど)。 様態補語の「V + 得 + 様子」と形が違う点にも注目だよ。様態補語は「得」を使って「どのように」を描写するけど、ここで紹介した程度補語の多くは、「得」を使わずに直接程度を示す言葉を置くんだ(形容詞+得+很/不得了 などは様態補語と程度補語の両方の性質を持つとも言えるね)。

程度補語、少しイメージできたかな? これで、動作や状態の「どのくらい」を、もっと具体的に伝えられるようになったね!
特に、比較の文と一緒に出てくることが多いから、復習しておくといいよ。
次回は、これまでに習ったいろんな補語(結果補語、方向補語、可能補語、様態補語、程度補語など)や、把構文も使って、日常の出来事や作業の様子を詳しく描写する「長文読解」に挑戦するよ! どんなお話かな? 腕試しだ!