第36課:どのくらい上手?(様態補語のキホン "得")

動作の「様子」や「程度」を詳しく言いたい!

みんな、結果補語や方向補語、可能補語で、動作の「結果」「方向」「可能性」を表せるようになったね! 今日は、補語の仲間の中でも、動作や状態が「どんな様子か」「どの程度のレベルか」を具体的に説明するのに役立つ「様態補語(ようたいほご)」を勉強するよ!

例えば、「話す」だけじゃなくて「話すのがとても上手だ」とか、「走る」だけじゃなくて「走るのがすごく速い」みたいに、動作のクオリティや様子を生き生きと描写できるようになるんだ。 この様態補語をマスターするには、助詞の「得 (de / デ)」 の使い方がカギになるよ!

この「得 (de)」は、可能補語の肯定形で使った「得 (de)」と同じ字だけど、意味と働きが違うから気をつけてね。様態補語の「得」は、動詞や形容詞と、その様態を表す言葉をつなぐ役割をするんだ。

1. 動詞の様態補語:「動詞 + 得 + 様態補語」

動詞の動作が「どんな様子か」「どの程度か」を表す場合、基本的な形はこれだよ。

主語 + 動詞 + + 様態補語 (形容詞/動詞句など)

様態補語には、形容詞や、時には短い動詞句などが来ることがあるよ。

(Tā shuō de hěn liúlì.)

彼は話すのがとても流暢です。(彼が話す様子はとても流暢だ)

(Tā pǎo de hěn kuài.)

彼は走るのがとても速いです。

目的語がある場合

動詞に目的語がある場合は、ちょっと工夫が必要だよ。主な言い方は2つ。

  1. 動詞を繰り返す: 主語 + 動詞 + 目的語 + 動詞 + 得 + 様態補語

    (Tā shuō Hànyǔ shuō de hěn liúlì.)

    彼は中国語を話すのがとても流暢です。

  2. 目的語を主語の位置に置く(可能であれば): 目的語 + 主語 + 動詞 + 得 + 様態補語

    (Hànyǔ tā shuō de hěn liúlì.)

    中国語は、彼は話すのがとても流暢です。

目的語がある場合は、動詞を繰り返す形が一般的だよ!

2. 形容詞の様態補語:「形容詞 + 得 + 様態補語」

形容詞も、その程度がどのくらいかを表すために、様態補語をとることがあるよ。 この場合、様態補語は「とても~だ」みたいに、程度が甚だしいことを示す言葉が来ることが多いんだ。

主語 + 形容詞 + + 様態補語 (多くは程度が甚だしいことを示す言葉)

(Tā gāoxìng de tiào le qilai.)

彼は嬉しくて飛び上がりました。(嬉しさのあまり飛び上がった)

(Zhèr ānjìng de hěn.)

ここはとても静かです。(静かさの程度が甚だしい)

形容詞の様態補語でよく使われるのは「很 (hěn)」「不得了 (bùdéliǎo - たまらない、すごい)」「要命 (yàomìng - たまらない、ひどい)」などだよ。

3. 様態補語の否定と疑問

💡 英語と比べてみよう! (Adverbs of Manner / Degree)

中国語の様態補語「動詞/形容詞 + 得 + 様態」は、英語で動作の「どのように (how)」や、状態の「どの程度 (to what extent)」を表す方法と比べてみよう!

  • 動詞の様態補語 ⇔ 英語の副詞 (Adverbs of Manner)
    「他很流利。(Tā shuō de hěn liúlì.)」 (彼は話すのがとても流暢だ)
    これは、英語の "He speaks very fluently." のように、動詞を修飾する副詞の働きに似ているね。
    ただ、中国語では「得」という特別な助詞を使って、その「様態」を動詞の後ろから補足説明するっていう構造が特徴的だよ。
  • 形容詞の様態補語 ⇔ 英語の副詞 + 形容詞 (Adverbs of Degree + Adjective)
    「他高兴跳了起来。(Tā gāoxìng de tiào le qilai.)」 (彼は嬉しくて飛び上がった)
    これは、英語で "He was so happy that he jumped up." のように、形容詞の程度が非常に高いことを示し、その結果何が起こったかを続ける表現と似たような情報を伝えているね。
    中国語の「形容詞 + 得 + 結果/程度」は、「~で~するほどだ」というニュアンスをコンパクトに表現できるんだ。

英語では副詞が一語で済むところを、中国語では「得」を使ってフレーズで説明したり、逆に英語で結果節が必要なところを、中国語では「得 + 補語」で簡潔に言えたりする。 この構造の違いを意識すると、それぞれの言語の表現の仕方がもっと面白く見えてくるかもね!

様態補語、どうだったかな? 「得」を使って動作や状態の様子を詳しく言えるようになると、表現がぐっと生き生きしてくるよね!
特に目的語があるときの動詞の繰り返しは、最初はちょっと戸惑うかもしれないけど、慣れれば大丈夫!
次回は、動作が「どのくらいの時間続いたか」とか「何回行われたか」を表す「時量補語」と「動量補語」を勉強するよ! これで、時間の長さや回数もバッチリ言えるようになるから、お楽しみに!