第25課:~できる!(能力・可能・許可 "会・能・可以")

「できる」にも色々ある!助動詞の使い分け

みんな、前回は比べる言い方を勉強したね! 今日は、「~できる」という意味を表す3つの大事な助動詞、「会 (huì / フイ)」「能 (néng / ノン)」「可以 (kěyǐ / クァーイー)」 の使い分けを勉強するよ!

日本語だと「できる」の一言で済むことも、中国語ではニュアンスによってこれらの助動詞を使い分けるんだ。 「学習して身につけた能力としての『できる』」なのか、「状況的に可能な『できる』」なのか、「許可されて『できる』」なのか… この違いをしっかり理解して、もっと正確に自分の「できる!」を伝えられるようになろう!

助動詞は、動詞の前に置かれるのが基本だよ。

主語 + 助動詞 (会/能/可以) + 動詞 (+ 目的語)

1. 会 (huì) - 学習や練習で身につけた能力・技術

「会 (huì)」は、主に学習や練習によって習得した技能や能力を表す「~できる」だよ。「(勉強して)~ができるようになった」というニュアンスだね。 また、未来の出来事に対する可能性や予測「~だろう」「~のはずだ」という意味も持っているんだ。

能力・技術「~できる」

(Wǒ huì shuō Hànyǔ.)

私は中国語を話せます。(学習して話せるようになった)

(Tā huì kāichē.)

彼は車を運転できます。(練習して運転できるようになった)

可能性・予測「~だろう」

(Míngtiān huì xiàyǔ.)

明日は雨が降るでしょう。

否定は「不会 (bú huì)(bú huì - 声調変化に注意!) だよ。

2. 能 (néng) - 元々の能力、状況的な可能性、許可

「能 (néng)」は、元々備わっている能力や、ある状況や条件の下で可能になることを表す「~できる」だよ。 また、「~してもよい」という許可の意味を表すこともあるんだ。

元々の能力・状況的な可能性「~できる」

(Wǒ néng kànjian hēibǎn.)

私は黒板が見えます。(視力があって見える、という能力)

(Nǐ xiànzài néng lái ma?)

あなたは今来られますか?(状況的に可能かどうか)

許可「~してもよい」(「可以」と近い意味で使われることもあるよ)

(Wǒ néng yòng yíxià nǐ de diànnǎo ma?)

あなたのパソコンを少し使ってもいいですか?

否定は「不能 (bù néng)」だよ。

3. 可以 (kěyǐ) - 許可、状況的な可能性、提案

「可以 (kěyǐ)」は、主に許可「~してもよい」を表すときに使うよ。また、「能」と似て、状況的に可能なこと「~できる」や、相手に提案する「~でいいですよ」という意味でも使われるんだ。

許可「~してもよい」

(Wǒ kěyǐ jìnlái ma?)

入ってもいいですか?

状況的な可能性「~できる」

(Zhèr kěyǐ tíngchē.)

ここは駐車できます。(駐車しても大丈夫だ)

否定は「不可以 (bù kěyǐ)」で、「~してはいけない」という禁止の意味になるよ。

「会」「能」「可以」の使い分けポイント

この3つ、最初は区別が難しいかもしれないけど、大まかなイメージはこんな感じだよ。

助動詞主な意味ポイント否定形
会 (huì) ① 学習・練習による能力「できる」
② 可能性・予測「~だろう」
技術や知識を身につけた結果 不会 (bú huì)
能 (néng) ① 元々の能力、状況的な可能性「できる」
② (弱い)許可「~してよい」
能力があるか、条件が許すか 不能 (bù néng)
可以 (kěyǐ) ① 許可「~してよい」
② 状況的な可能性「できる」
③ 提案「~でいい」
許されているか、差し支えないか 不可以 (bù kěyǐ)

「能」と「可以」は、許可や状況的な可能性を表すときに意味が近くて、置き換えられることもあるんだ。
でも、「会」の「学習してできるようになった」という意味は、「能」や「可以」では表せないことが多いよ。
例えば、「私は泳げます」は、泳ぎを習ってできるようになったなら 「我会游泳 (Wǒ huì yóuyǒng)」が自然だよ。

「会」「能」「可以」、3つの「できる」のニュアンスの違い、少しは感じられたかな?
最初は難しくても、たくさんの例文に触れていくうちに、だんだん自然と使い分けられるようになるから安心してね!
次回は、これまでに習ったことをフル活用して、過去の経験や自分の能力について話す「長文読解」に挑戦するよ! どんなお話が出てくるか、お楽しみに!