pay は不規則動詞です。過去形・過去分詞形が`y`を`i`に変えて`d`が付く、特殊な形のpaidになることをしっかり覚えましょう。
| 活用形 | 形 | 例文(クリックで発音) |
|---|---|---|
| 原形 (Base Form) | pay | I have to pay the bills. |
| 三単現形 (3rd Person Singular) | pays | He pays his rent on time. |
| 過去形 (Past) | paid | I paid by credit card. |
| 過去分詞形 (Past Participle) | paid | Have you paid the fee? |
| 現在分詞形 (Present Participle) | paying | Who is paying for this? |
pay をマスターする鍵は、その「対価の交換」のイメージを理解することです。
pay の本質は、何かを得るための「対価としてのお金の移動」です。商品やサービスを受け取り、そのお返しとしてお金を相手に手渡す、という交換のイメージが中心となります。この「対価」の感覚が、「注意」や「敬意」を「払う」といった比喩的な意味にも繋がっていきます。
`pay`は「何を」「誰に」「何のために」支払うのかによって、後ろに続く形、特に前置詞の使い方が変わります。
コーヒー、食事、チケットなど、購入した「商品」や受けた「サービス」の代金を支払う場合、対象の前に必ず前置詞`for`が必要です。
絶対ルール: 商品・サービスの代金は `pay for`!
→ 正:`I paid for the coffee.` (そのコーヒーの代金を支払った)
→ 誤:`I paid the coffee.`
例文:Let me pay for dinner tonight. (今夜の夕食は私に払わせてください。)
dinner - 日常の食事名には、通常冠詞は付きません。
例文:She paid a lot of money for the antique furniture. (彼女はそのアンティーク家具に大金を支払った。)
a lot of money - 「たくさんの」という量を表す表現。the antique furniture - 特定のアンティーク家具。
支払い「相手」である人や店、あるいは「請求書」や「家賃」など、支払うべき義務そのものには、`for`を付けずに直接目的語に取ることができます。
例文:I need to pay the landlord the rent. (私は家主に家賃を支払う必要がある。)
the landlord, the rent - どちらも特定の「家主」「家賃」なので`the`が付きます。これは`pay 人 物`の第4文型です。
例文:Have you paid the electricity bill yet? (もう電気代の請求書は支払いましたか?)
the electricity bill - 特定の「電気代の請求書」なので`the`。
お金以外の、注意や敬意、訪問といった抽象的なものを「支払う(払う)」という比喩的な使い方です。これらは定型句として覚えるのが効果的です。
例文:You must pay attention in class. (授業中は注意を払わなければなりません。)
attention, class - どちらも一般的な概念として使われており、冠詞は付きません。`pay attention`は「注意を払う」という一つの動詞句として覚えましょう。
例文:We paid a visit to our former teacher. (私たちは恩師のもとを訪れた(訪問を払った)。)
a visit - 「一回の訪問」。our former teacher - 所有格で特定。
pay back (〜を返金する、恩返しをする): I'll pay you back the money next week. (来週、そのお金を君に返すよ。)
the money - 借りた特定のお金。
pay off (〜を完済する、報われる): It took me ten years to pay off the loan. (そのローンを完済するのに10年かかった。)
ten years, the loan - 具体的な年数と、特定のローン。
お疲れ様でした!`pay`の使い方は、特に前置詞`for`を正しく使えるかどうかが鍵を握っています。
この`for`のルールを意識するだけで、あなたの英語はぐっと自然になります。買い物をした時など、`I paid for ...`と頭の中で文を作ってみるのがおすすめです!